美容コラム

『おしゃれの研究室』美美Styleの読みもの

防災防災収納三原則

防災収納三原則
──食器の高さ・買い物ついで備蓄・バッグ分けで作る、家の中の防災

防災収納三原則(1)

「防災」と聞いて、まず思い浮かべるのは、防災バッグや備蓄食料ではないでしょうか。けれど実は、家の中の収納そのものを防災仕様に整えることが、もっと大事な防災対策なのです。地震が起きた瞬間、食器が落ちて凶器になる、家具が倒れて避難経路を塞ぐ、寝室で素足のままガラスを踏む──これらはすべて、日常の収納の選択で予防できます。

ここで美美Styleが提案するのが、防災収納三原則──「食器の高さ・買い物ついで備蓄・バッグ分け」の3つで、家の中を防災仕様にする考え方。ズボラ防災 五軸が避難所サバイバル中心の話だったのに対し、この防災収納三原則は家の中・日常の整理整頓にフォーカスした続編です。

胆振東部地震を経験して以来、日常の収納から防災を考えるようになった39歳美容家サリーが、整理収納と防災を融合した独自メソッド、ここに公開!(笑)

なぜ「防災収納」なのか

防災収納三原則(2)

整理収納とインテリアレッスンの相談で多いのが、「整えたいけど何から始めていいかわからない」というお悩みです。サリーがいつもお伝えしているのが、整理収納と防災は同じ活動だということ。「整理収納と『割れ窓理論』」で書いた「精鋭で揃え、ものに住所を与える」という基本は、そのまま防災にも繋がります。

防災収納三原則(3)

つまり、いい収納をすれば、自動的に防災対策になっているのです。これは整理収納のレッスンを受けたお客様から、「インテリアレッスンを受けたら、結果として防災にもなっていた」というお声をいただくほど。逆に言えば、防災を意識しないと、整理整頓そのものが進まないことも多いものです。

ここからは、防災収納の核となる3つの原則を順に見ていきます。

第一の原則 ──「食器の高さ」:身長より低い位置にしまう

防災収納三原則(4)

防災収納の最初の原則は、食器を身長より低い位置にしまうこと。

防災収納三原則(5)

地震の瞬間、最も多い被害のひとつが「食器が落ちて割れる」「割れた破片で足を切る」というパターン。サリーの家でも、地震対策として食器収納はすべて腰より下の引き出しにまとめています。理由はシンプルで、身長より高い位置から落ちる食器は凶器になるから。

具体的な配置の考え方

ひとつ目、身長より低い位置に食器をしまう。引き出しタイプの収納がベスト。お皿・コップ・ボウル類は、開き戸の高い位置ではなく、引き出しの中に立てて収納すると、地震で動きにくく取り出しやすいです。

ふたつ目、身長より高い位置には「たんこぶで済むもの」だけ置く。レトルトのパウチ、乾物、ティッシュなど、落ちてきても怪我のリスクが低いものに限定します。重い物・割れる物は絶対に高い位置に置きません。

みっつ目、炊飯器は毎回しまう。サリー家の独自習慣ですが、炊飯器は使い終わったら毎回引き出しにしまっています。地震対策にもなりますし、何より掃除がラクになります。「出しっぱなしの家電は、凶器候補」という発想は、家の中のあらゆる場所で応用できます(最初は面倒に感じますが、慣れると逆にしまわないと気持ち悪くなります・笑)。

ガラスの花瓶・装飾品も「高さ」で判断

家具の上に置きがちなガラスの花瓶、フレーム、置物などの装飾品も同じ発想で見直します。「ズボラ防災 五軸」で書いた「家具の上に重い物を置かない」という基本ルールが、防災収納の根幹です。

「使った食器をすぐ洗ってすぐしまう」「シンクに溜めない」「テーブルに出しっぱなしにしない」──こうした日々の習慣が、地震の瞬間の被害を最小化してくれます。日常の整理整頓が、そのまま防災になる典型例です。

第二の原則 ──「買い物ついで備蓄」:ローリングストックの現実解

防災収納三原則(6)

二つ目の原則は、買い物ついで備蓄。

防災収納三原則(7)

「防災備蓄」と聞くと、特別な場所に大量の保存食を保管するイメージを持つ方が多いかもしれません。けれどそれだと、置き場所の問題と消費期限切れの問題が必ず発生します。サリーが推奨するのは、日々の買い物ついでに一つだけ多く買うやり方。

ローリングストック法

具体的には、こんなふうに考えます。

これを繰り返すうちに、自然と備蓄が積み上がっていく。古いものから使って、減ったぶんを次の買い物で補う──この循環を「ローリングストック法」と呼びます。消費期限切れの心配がなく、置き場所の問題も少ない、いちばん現実的な備蓄方法です。

ふるさと納税の活用

もうひとつおすすめなのが、ふるさと納税で防災備蓄をすること。節税にも備えにもなる、ちょっとしたいいとこ取りで、お店の品薄を心配せずに進められます。缶詰、乾物、保存水、米、長期保存可能な食品を返礼品として選ぶと、無理なく備蓄量を増やせます。

ふるさと納税は1年に一度の手続きですが、選び方ひとつで防災対策になる。サリーがレッスンで毎回「ふるさと納税で防災しよう」と推している理由がここにあります。

大人2週間分の目安

参考までに、大人1名2週間分の備蓄目安を整理します。

特に乾燥野菜は災害時に不足しやすい栄養源。お湯を注ぐだけで戻るので、ガスコンロがあれば即席の汁物が作れます。ようかん・氷砂糖・グミといった甘いものは、心理的な救命具になります(ズボラ防災 五軸で詳述)。

第三の原則 ──「バッグ分け」:避難所用・在宅避難用・備蓄を分ける

防災収納三原則(8)

三つ目の原則は、避難バッグを用途別に分けること。

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「防災バッグ=避難所に持っていく1個のバッグ」と考えがちですが、実際の災害では、用途によって必要なものが大きく違うため、分けて備えるのが現実的です。

3種類のバッグ

ひとつ目、避難所用バッグ:すぐ持ち出して避難所に行くためのバッグ。最小限の水・食料・着替え・身分証コピー・モバイルバッテリー・現金・保険証コピーなど。重すぎず、玄関や寝室にすぐ取れる場所に。

ふたつ目、第二次避難バッグ:避難所生活が長引いた場合の追加用品。下着の追加、女性用品、化粧パウダー(ズボラ防災 五軸の「美容軸」)、ドライシャンプー、薬のリストなど。

みっつ目、食料備蓄:在宅避難用。第二の原則の「買い物ついで備蓄」で積み上がっている2週間分の食料・水。

このように分けておくと、地震直後にすぐ持って出るものと、家にいて使い続けるものがはっきり分かれて、状況に応じて取りやすくなります。

集合住宅は階で備えが違う

集合住宅にお住まいの方には、お住まいの階によって備えが少し違うことも知っておきたいところ。

低層階(1〜3階)の方は、水害対策の土嚢があると安心です。最近は使い切りタイプの「水で固まるタイプの土嚢」も発売されています。

高層階の方も、トイレの逆流対策として土嚢があってもOKです。さらにエレベーターが止まった場合に備えて、水・食料・モバイルバッテリーを家に多めに備える価値が高くなります。

部屋に役目をつけるで書いた、戸建てと集合住宅の違いと同じ発想で、住まいの形に合わせた防災を組み立てます。

季節の備え ──夏と冬で変わる防災

防災収納三原則(10)

防災収納三原則の応用として、季節別の備えにも触れておきます。

防災収納三原則(11)

夏場

夏場は食材が傷みやすいため、クーラーボックス(お金が厳しい場合は発泡スチロール箱で代用)があると便利。停電時、冷蔵庫の食材を一時退避させる場所になります。

ポリ袋に水を入れて冷凍庫で凍らせておく「自家製保冷剤」も、夏場の停電対策の鉄板(ズボラ防災 五軸で詳述)。

冬場

札幌のような寒冷地では、カセットガスストーブ+予備カセットボンベが冬場の生命線。さらに寝袋もあると、ブラックアウト時の体温保持に役立ちます。乾電池で動くタイプの小型ストーブも、選択肢に入れる価値があります。

防災対策を季節ごとに見直す習慣をつけると、年に2回だけでも家全体の備えが更新されます。衣替えのタイミングで防災備蓄も見直すくらいの意識で十分です。

まとめ ──三原則は、整理収納の延長線上にある

防災収納三原則(12)

防災収納三原則を、家の中の防災チェックリストとして並べてみると、こんな感じです。

3つすべてに共通するのは、整理収納の延長線上にあるということ。「ものに住所を与える」「精鋭で揃える」という基本ができていれば、自然と防災対策になります。

「今日からできる防災対策! まずはスリッパを買うところから!」というのが、サリーが座学レッスンでいつも伝えているメッセージ。完璧を目指すと続かないので、まずは1つから始めるのが正解です。

家の中を整えること自体が、最強の防災です。次の整理整頓のタイミングで、ぜひ「これは地震が来ても大丈夫か?」という視点を加えてみてください。あなたの家が、1日1日確実に強くなっていきます。

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よくあるご質問

Q. 防災収納三原則とは何ですか?
A. 家の中の収納そのものを防災仕様に整えるための「食器の高さ・買い物ついで備蓄・バッグ分け」の3つの原則を指す、美美Style独自の整理です。避難所サバイバル中心のズボラ防災 五軸の続編として、家の中・日常の整理整頓にフォーカスした内容です。整理収納と防災は同じ活動と捉え、日々の暮らしを少しずつ防災仕様にしていく考え方です。
Q. 食器を全部低い位置にしまうのは大変です。何から始めればいいですか?
A. 重くて割れやすいものから始めるのがおすすめです。お皿・大皿・ガラスのコップ・調理鍋などを、まず腰より下の引き出しに移します。乾物・レトルトのパウチ・ティッシュといった「たんこぶで済むもの」は、高い位置でも大丈夫。一気に全部やろうとせず、段階的に進めるのが続くコツです。
Q. ローリングストックって何ですか?
A. 日々の買い物でいつもより一つだけ多く買って備蓄する方法です。古いものから使って、減ったぶんを次の買い物で補う循環を作ります。消費期限切れの心配がなく、置き場所の問題も少ない、いちばん現実的な備蓄方法です。「いつか防災備蓄しよう」とは思っても始められない方こそ、買い物ついでに1個ずつ増やしていくのが実用的です。
Q. 避難バッグを3種類も作るのは大変では?
A. 急にすべてを揃えなくて大丈夫です。まずは「避難所用」を1つ作るところから始めましょう。次に余裕ができたら「第二次避難用」、最後に在宅避難用の食料備蓄、という順番で進めると無理がありません。最初から完璧を目指さないのが、続けるコツです。
Q. ふるさと納税で防災備蓄するのは本当におすすめですか?
A. はい、おすすめです。節税効果と備蓄を同時に得られるため、家計にも防災にも優しいやり方です。缶詰、乾物、保存水、米、長期保存可能な食品を返礼品として選びます。お店で大量買いすると品薄を起こしてしまう懸念もありますが、ふるさと納税ならそれもありません。
Q. インテリア・収納のレッスンで防災収納も相談できますか?
A. はい、インテリアトータルレッスンで防災収納のご相談を承っています。座学で整理収納と防災の基礎を学んでから、ご自身のお住まいに合わせた実践に進む形です。戸建てか集合住宅か、家族構成、お住まいの階数まで含めて、お一人おひとりの暮らしに合わせてご提案します。詳しくは美美サービスのページをご覧ください。
防災収納三原則(13)

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