美容コラム

『おしゃれの研究室』美美Styleの読みもの

サリーの寄り添い相談室白髪×パーソナルカラー編/メイク

赤リップ卒業三段階
──「質感を変える」「面積を変える」「濃度を変える」

「昔から真っ赤リップが私の顔だったのに、白髪が増えてきたら、同じ赤を塗っても口元だけ浮く」――元美容部員で、今は学校の養護教諭をされているCさん(52歳)からのご相談です。白髪率は4割、ナチュラルに染めて隠している。自己診断ではウィンター。なのに、長年の相棒だった赤がしっくりこない。同じ悩み、心当たりはありませんか?

赤リップ卒業三段階のイメージ

サリー自身もウィンターセカンドオータムで、赤の難しさは身にしみています。ここで美美Styleが提案するのが、赤リップ卒業三段階──「質感を変える」「面積を変える」「濃度を変える」の順に整えるだけ。ここで言う「卒業」は、赤をやめることではありません。昔の塗り方を卒業して、今の自分に馴染む赤へ更新するという意味です。黒髪維持のまま浮く方は姉妹編「赤リップ濃度三段階」、白髪移行そのものは「白髪卒業三原則」とあわせてどうぞ。

PR歴ゼロ・案件歴ゼロ・ノーファンデ・ノーコンシーラーのアラフォー美容家サリーが、相談室で繰り返し伝える「リップは生もの。似合う赤は、髪が変われば変わる」という持論、ここに公開!(笑)

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(2)

なぜ「赤リップ卒業三段階」なのか

白髪が増えてから赤リップが浮く方には、3つの原因が重なっています。

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(3)

元美容部員のCさんには釈迦に説法かもしれませんが、と前置きしつつサリーが説明するのはこうです。真っ赤がバチッと似合う方は、もともと肌が白く、髪や瞳が吸い込まれるように黒い「強いコントラスト」を生まれ持っています。ところが白髪をナチュラルに染めると、その漆黒の強さがやわらぎ、顔の額縁がふんわり優しくなる。優しくなった額縁に昔と同じ原色をのせれば、リップの強さだけが前に飛び出すのです。さらに白髪はツヤを失いやすく、カラーを重ねるほど髪表面がマットに寄るため、強い赤に肌や髪の質感が追いつきません。夕方に肌が影を拾う日は、赤の鮮やかさが逆に疲れを強調してしまうことも。だから「色を薄くする」その前に、整えるべき順番があるのです。

サリーの観察では、ここで多くの方が「濃度を下げる」から手をつけて失敗します。本当の正解は逆で、まず質感、次に面積、最後にやっと濃度。順番が命です。色そのものの似合わせは「パーソナルカラー×メイク」、口元の比率や骨格の話は「黄金比メイクと人相関数」が下敷きになります。

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(4)

第一段階 ──「質感を変える」:ここだけで解決することが多い

最優先は、色ではなく質感です。なぜ、まず質感なのでしょうか? それは、長年のアイコンである赤の印象を崩さずに今の顔へ馴染ませる、いちばんの近道だからだとサリーは言います。色を変えると「いつもの自分」まで変わってしまいますが、質感だけなら赤はそのままに、馴染みだけを足せるのです。

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(5)

いま使っているのがマット〜セミマットでパキッと発色する赤なら、それを「シアー(透け感のある)」、または「みずみずしい生ツヤ」の質感に変えてみてください。基準は、素の唇の色がほんのり透けて見えるくらいまで質感を軽くすること。

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(6)

「なじみすぎるとくすむ、強すぎると浮く」――この綱渡りを、質感が一手で解決してくれます。多くの方は、ここを変えるだけで悩みの大半が消えます。

第二段階 ──「面積を変える」:中央に集めて、輪郭をぼかす

質感を変えてもまだ強いと感じたら、次は赤の「面積」を整えます。では、どこを削ればいいのでしょうか? 削るのは、輪郭です。

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(7)

リップブラシで外枠をきっちり縁取るのをやめ、唇の中央に直塗りしたあと、指の腹でポンポンと叩き込んで輪郭だけをふんわりぼかします。基準は、中央はいつもの鮮やかな赤、輪郭へ向かってじんわり溶けるグラデーション

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(8)

縁取りをやめるだけで、同じ赤が「気合の口紅」から「育ちのいい血色」に変わります。

第三段階 ──「濃度を変える」:最後の仕上げに、深みを足す

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(9)

質感と面積を整えてもなお浮くと感じたとき、初めて濃度に手をつけます。順番を守るほど、いじる量は少なくて済みます。

若い頃に似合った「濁りのないピュアレッド」から、ほんの少しブラウンやベリーの深みが混ざった「大人の深み赤」へワントーン落とします。基準は、赤を塗ったときに白目の白さや肌の透明感がきれいに引き立つところまで。

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(10)

サリーが繰り返し伝えるのは、「赤は引退ではなく昇進」。深みを足した赤は、年齢を重ねた今だからこそ格好よくつけこなせます。20代のピュアレッドが「若さの勢い」を借りていたのに対し、50代の深み赤は、積み重ねた経験そのものが似合う色。だから濃度を落とすことは、決して妥協ではありません。むしろ、白髪交じりの髪と肌に「ちょうど」を合わせ直す、最後の微調整なのです。

補論 ──リップを下げたら、チークとアイは「引き算」で主役を守る

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(11)

赤を整えたら、顔全体のバランスも一緒に。ここでチークまでしっかり発色させると、口元と頬で主役争いが起きて一気に老け見えします。チークは色をのせるというより「くすみを消して血色を1滴足す」感覚に。ウィンター寄りの方なら、青みを含んだシアーなラベンダーピンクや、ごく薄いカシスを大きめブラシで輪郭を消すように広く薄く。

アイメイクも、色の主張より「シアーな輝き」。シルバーやシャンパンのパールをアイホールに仕込み、アイラインは漆黒をやめてチャコールグレーやダークバーガンディへトーンダウン。こうして目元を「青み吸い」のニュアンスでまとめると、赤リップの主役感を邪魔せず、肌の透明感だけが底上げされます。配色の考え方は「黄金比メイク」もどうぞ。

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(12)

「いっそヌーディーに」と思う日もありますよね。そのときは色選びがすべてです。白っぽいベージュや黄みの強いヌードは、ブルベ肌の血色をごっそり奪うので避けてください。選ぶなら、くすみローズ、モーヴピンク、少し深みのあるベリーベージュなど、青みや赤みが1滴入った色。一見ヌーディーでも血色が仕込まれているので、顔がぼやけません。質感は必ずツヤを。マットなヌーディーは「お疲れ顔」に直結します(笑)。そして淡くした分だけ、眉のラインをクリアに、アイラインで目元のフレームを締める。これが「ぼやけないヌーディー」の鉄則です。

まとめ ──赤リップ卒業三段階で、捨てずに今の顔へ

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(13)

白髪が増えてからの赤を、今の自分へ馴染ませる順番を並べてみると、こうなります。

ひとつ、質感を変える:マットを生ツヤ・シアーへ。素の唇が透けるくらいまで軽く。

ふたつ、面積を変える:輪郭の縁取りをやめ、中央濃く外ぼかしのグラデーションに。

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(14)

みっつ、濃度を変える:ピュアレッドから深み赤へワントーン。白目と肌の透明感が立つところまで。

元外資系アパレル勤務のHさん(53歳)は、若い頃から「マットな漆黒髪×輪郭くっきりの真っ赤」がトレードマーク。白髪をマニキュアで隠し始めた頃から、赤を塗ると口元だけが歩いてくるような強さになり、後輩から「怒ってますか?」と聞かれるように。そこで赤の軸は保ったまま、質感を透けるディープローズへ。リップライナーをやめて指で輪郭をぼかしたところ、威圧感が消え、目元にシルバーパールを足してバランスを取ると「品の良さと優しさが出た」と評判に。本人いわく「昔の赤は武装だった。今の透けるローズは、自分をリラックスさせてくれるお守り」。マナー講師のIさん(55歳)は、人前に立つ仕事柄ピュアレッドを20年愛用していましたが、白髪が増えて疲れ顔に見えるように。紫みのベリーベージュへ寄せつつ、眉とバーガンディのアイラインでフレームを強化したら、「口元が消えていないのに知的」と受講生から大好評でした。赤は卒業しなくていい。塗り方を卒業すれば、白髪交じりの髪ともシックに調和する――それがサリーの結論です。似合う赤の見極めは「パーソナルカラー×メイク」とあわせて、まずはお茶会でご相談ください。

赤リップ卒業三段階の解説イラスト(15)

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よくあるご質問

Q. 赤リップ卒業三段階とは何ですか?
A. 白髪が増えてから赤リップが浮くとき、「質感→面積→濃度」の順に整えて今の顔へ馴染ませる、美美Styleの考え方です。赤をやめるのではなく、昔の塗り方を卒業して赤を更新する発想です。色選びは「パーソナルカラー×メイク」もあわせてどうぞ。
Q. 白髪が増えると、なぜ赤リップが浮くのですか?
A. ナチュラルに染めると顔のコントラストが下がり、白髪交じりで顔まわりのツヤも減ります。さらに唇の輪郭やくすみが変化するため、昔と同じ鮮やかな赤だけが前に飛び出して浮いて見えるのです。
Q. まず何から変えればいいですか?
A. 濃度ではなく「質感」からです。マットを生ツヤやシアーに変え、素の唇がほんのり透けるくらいまで軽くするだけで、悩みの大半は解決します。順番は質感→面積→濃度を守ってください。
Q. ヌーディーカラーにしたら顔がぼやけませんか?
A. 白っぽいベージュや黄みの強いヌードは血色を奪うので避けます。くすみローズやモーヴ、ベリーベージュなど青み・赤みが1滴入った色を、ツヤ質感で選べばぼやけません。眉とアイラインでフレームを締めるのがコツです。
Q. チークやアイメイクも変えるべきですか?
A. リップを主役にするなら、チークとアイは引き算します。チークは血色を1滴、アイはシアーな輝きとチャコールやバーガンディのラインに。口元と頬の主役争いを避けると、上品にまとまります。
Q. 白髪と似合う色・メイクの相談はできますか?
A. はい、パーソナルカラー診断とメイクのヒアリング・アドバイスで対応しています。白髪の入り方や骨格に合わせて、似合う赤と塗り方を一緒に設計します。詳しくは美美サービスのページをご覧ください。

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