美容コラム

『おしゃれの研究室』美美Styleの読みもの

スキンケア保湿三大因子

保湿三大因子
──皮脂膜・細胞間脂質・NMFで見極める、自分の肌の正しい姿

保湿三大因子(1)

化粧水と乳液を頑張って塗っているのに、なぜか乾燥が止まらない、テカリも消えない──そんな経験はないでしょうか。「保湿アイテムが合っていないのかな」と新しいスキンケアを試して、それでも改善しない。多くの方が同じループに入っています。

実は、保湿の正体は「化粧水と乳液を塗ること」だけではありません。肌そのものに3つの保湿の柱が備わっていて、そのどれかが弱っているために乾燥が続いている、というのが多くのケースの原因です。ここでは美美Styleが提案する保湿三大因子──「皮脂膜・細胞間脂質・NMF」の考え方をまとめます。3つの正体を知るだけで、化粧品の選び方も、ケアの仕方も、いっきに方向が定まります。

化粧品開発者の講座で学んだ現役39歳美容家サリーが、座学スキンケアレッスンで毎回お伝えしている「保湿の正体」、ここに公開!(笑)

なぜ「三大因子」なのか

保湿三大因子(2)

スキンケアコーナーに行くと、保湿成分として「ヒアルロン酸」「コラーゲン」「セラミド」「アミノ酸」など、たくさんの成分が並んでいます。けれど、これらの成分が肌のどこで、どんな働きをしているかを正確に知っている方は少ないのではないでしょうか。

保湿三大因子(3)

肌の保湿は、大きく分けて3つの仕組みで支えられています。

皮脂膜:肌の最外層を覆う膜。外からの水分蒸発を防ぐフタの役割

細胞間脂質:角質細胞のすき間を埋めるセメント。中心はセラミド

NMF(天然保湿因子):角質細胞の中で水を抱える成分。中心はアミノ酸

この3つが揃って初めて、肌は潤いを保てます。化粧水だけ、乳液だけ、では補えない領域がそれぞれにあるのです。

「日本人の肌は気候の関係で、外国人より真皮が厚く、角質層が薄い」とサリーは座学で説明しています。つまりハリがあって若々しい肌を保ちやすい一方、外からの刺激に弱い特性があります。だからこそ、三大因子のメンテナンスが大切になります。では、ひとつずつ見ていきましょう。

第一の因子 ──「皮脂膜」:外からの蒸発を防ぐフタ

保湿三大因子(4)

保湿三大因子の最外層が、皮脂膜です。皮脂腺から分泌された皮脂と、汗腺からの汗が混ざってできる、薄い天然のクリーム層。これが肌の表面を覆って、内側の水分の蒸発を防いでくれます。

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皮脂膜が弱っていると、何を塗っても水分がすぐ蒸発していく状態になります。逆に皮脂膜が過剰だと、テカリやベタつきの原因にもなります。

ここで知っておきたいのは、男性と女性で皮脂量が大きく違うということ。男性の肌は女性より角質層が厚く、皮脂量が2倍以上で、水分量は女性の半分以下です。「男性は脂っぽいから保湿不要」という思い込みは間違いで、男性のほうがむしろ水分補給が必要な場合が多いのが、サリーがよくお伝えしている事実です(旦那さんに化粧水を勧めると怪訝な顔をされる、というご相談はあるあるです・笑)。

皮脂膜のケアは、洗いすぎないことが基本です。強い洗浄力のクレンジングや洗顔料で皮脂を取りすぎると、肌が「足りない!」と判断して、過剰に皮脂を分泌しはじめます。これが脂性肌っぽい状態を作る原因にもなります。

第二の因子 ──「細胞間脂質」:セラミドという主役

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保湿三大因子の真ん中の層が、細胞間脂質です。角質細胞同士のすき間を埋めるセメントのような存在で、構成成分の50%がセラミド、30%がコレステロールです。

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細胞間脂質は「ラメラ構造」という特殊な層状構造を持っていて、これが水分を肌の内側に閉じ込め、外からの刺激を弾くバリアの本体です。乾燥肌や敏感肌の方は、ほぼ必ずこの細胞間脂質が乱れていると言っても過言ではありません。

「物まね芸人」セラミドに注意

ただ、ここで注意したいのが、化粧品に配合される「セラミド」の種類です。化粧品開発の世界には、本物のセラミドのほかに、疑似セラミドと呼ばれる類似成分があります。サリーは座学で「疑似=物まね芸人」と表現していて、本物と完全に同じ働きはしないものの、価格が安価で配合しやすいという特徴があります。

成分表示で見るときの目安は、「セラミド○」(数字つき)が本物、それ以外の長いカタカナの成分名が疑似セラミドの可能性が高いです。本物のセラミドが入っているスキンケアは少し価格が上がりますが、長期的に使うなら本物のほうが効きます。とはいえ、疑似セラミドが悪いわけではなく、手軽に試したいときは疑似セラミド製品から始めるのも選択肢のひとつです。

第三の因子 ──「NMF」:水を抱えるアミノ酸の網

保湿三大因子(8)

保湿三大因子の最も内側にあるのが、NMF(天然保湿因子・Natural Moisturizing Factor)です。角質細胞の中に存在する保湿成分で、約40〜52%がアミノ酸でできています。

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NMFは、水を抱きこんで角質層の内側に潤いを保つ役割を果たします。「ヒアルロン酸」「コラーゲン」と並んで化粧品の主役級保湿成分ですが、実は肌が本来持っている保湿成分の中心はアミノ酸というのが事実です。

ヒアルロン酸とコラーゲンの「正体」

化粧品の宣伝でよく見るヒアルロン酸とコラーゲンも、NMFを助ける働きをしてくれます。ただし、両方とも分子サイズによって効き方がまったく違う点は知っておきたいところ。

ヒアルロン酸は基本タイプ・高保湿タイプ・吸着タイプ・修復タイプ・浸透タイプの5タイプがあり、商品によって役割が違います。コラーゲンも基本(大)・浸透(中)・アミノ酸(小)の3段階の分子サイズで、効き方が変わります。

成分表示の後ろの方に書かれている細かいカタカナを「なんとなく見る」習慣がつくだけで、化粧品選びの目線がガラッと変わります。詳細はサリーの座学スキンケアレッスンでお伝えしています。

強キャッチ ──「大抵あなたは乾燥肌」

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ここまで保湿三大因子を語ってきましたが、サリーがレッスンで繰り返し伝えていることがあります。それは──

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「私が今までレッスンしてきたお客様で、脂性肌だった人はいません。大抵、乾燥肌です」

「毛穴が目立つから脂性肌」「鼻周りがテカるから脂性肌」「皮脂が出るから脂性肌」と自己診断している方の多くが、実は乾燥が原因でテカっているのです。乾燥した肌は「水分不足!」と勘違いしてしまい、補おうとします。これが「インナードライ」と呼ばれる状態で、見た目は脂性肌のように見えるけれど、本質は乾燥肌です。

このタイプの方が、「テカるから油分は足さない」と乳液やクリームを抜くと、ますます乾燥が進んで悪循環に入ります。サリーの推奨は、油分で蓋をする発想ではなく、美容液やオールインワンで内側からしっかり保湿すること。これだけでテカリが収まるケースが、本当に多くあります。

「自分は脂性肌」と思い込んでいる方は、ぜひ一度、保湿三大因子の発想で見直してみてください。

補論 ──「敏感肌」と「疾患肌」は別物

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保湿三大因子の話と並んで、サリーがレッスンでお伝えしているもうひとつの大事な区別があります。それは、「肌が弱い人」と「敏感肌」は別物ということ。

疾患肌:アトピー性皮膚炎・脂漏性皮膚炎・尋常性ざ瘡など、医学的に定義のある肌疾患。皮膚科の領域です

敏感肌:医学的に定義のない用語。乾燥・肌荒れ・知覚過敏など、ゆらぎやすい状態を指す

化粧品の広告で「敏感肌の方も使える」とは言えても、「肌が弱い人が使える」とは法律上書けません。「肌が弱い人」は疾患肌のことで、化粧品の領域ではないからです。

ここで重要なのは、敏感肌さんは水溶性の成分(化粧水など)にしみやすい傾向があるということ。化粧水を塗るとしみる方は、無理に化粧水を続けず、美容液やセラミド入りのバーム、オールインワンに切り替えるのがおすすめです。サリーも寒暖差で肌が荒れたときは、化粧水を控えて保湿クリーム重視に切り替えるそうです。

補論 ──「成分:生活習慣=3:7」というサリー比率

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最後に、保湿三大因子と並んで知っておきたいのが、美肌のための重要性比率です。

サリーの個人的な感覚として、美肌の重要性比率は「成分:生活習慣=3:7」。つまり、どんなに優れた成分のスキンケアを使っても、生活習慣が乱れていれば肌は整わない、という現実です。

「あれこれスキンケアの成分考える前に、寝ろ」というサリーの言葉は、寒暖差で肌荒れに悩む方への定番アドバイス。睡眠不足はストレスホルモンのコルチゾール分泌を増やし、NMFが水を抱える力を弱めて、一夜にして肌のバリア機能を下げてしまいます。

そして、5万円・10万円の美容液より、1000円の日焼け止めが美肌につながるというのもサリーの定番フレーズ。詳しくは健康少額投資|月7,000円でキレイになる「生活習慣・基礎ケア・コスメ応用」三層をご覧ください。

まとめ ──保湿三大因子で、自分の肌を見直す

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保湿三大因子を、毎日のスキンケアのチェックリストとして並べてみると、こんな感じです。

ひとつ、皮脂膜:洗いすぎていないか? 男性も女性も、皮脂を取りすぎないことが基本。

ふたつ、細胞間脂質:セラミドは足りているか? 本物のセラミドと疑似セラミドを使い分ける。

みっつ、NMF:アミノ酸・ヒアルロン酸・コラーゲンで、水を抱える力を支える。

そして、もし「自分は脂性肌」と思っていたなら、一度疑ってみる。大抵の方は乾燥肌であって、油分で蓋をするより内側の保湿を見直すほうが効きます。

化粧品成分の知識は、知れば知るほどコスメ選びの精度が上がります。けれど忘れてはいけないのは、成分3:生活習慣7の比率。睡眠・食事・日焼け止め──ここを土台にしてから、保湿三大因子のケアを重ねていく。それが、長く続く美肌への近道です。

サリーの座学スキンケアレッスンでは、ここでお伝えした内容をスライド資料を使ってもっと深く学ぶことができます。気になる方は、ぜひ500円のお茶会から相談してみてください。

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よくあるご質問

Q. 保湿三大因子とは何ですか?
A. 肌の保湿を支える3つの仕組み「皮脂膜・細胞間脂質・NMF(天然保湿因子)」を指す、化粧品学の基本用語です。皮脂膜は肌の最外層のフタ、細胞間脂質はセラミドを中心とした角質細胞間のセメント、NMFはアミノ酸を中心に水を抱える成分です。この3つが揃って初めて肌の潤いが保たれるため、化粧水と乳液だけでは補えない領域があるのです。
Q. 自分が脂性肌か乾燥肌か、見分け方はありますか?
A. テカリ=脂性肌、と思い込まないことが出発点です。サリーがレッスンしてきたお客様の多くは、自分を脂性肌だと思っていても、実は乾燥が原因でテカっているケースがほとんどでした。乾燥した肌は皮脂を過剰に出して補おうとするため、見た目は脂っぽくても本質は乾燥肌(インナードライ)の可能性があります。判断に迷う方は、保湿を重視したケアを2週間ほど試してみると、本当の肌タイプが見えてきます。
Q. セラミドの「本物」と「疑似」、どう見分けますか?
A. 成分表示で「セラミド○(数字つき)」と書かれているものが本物のセラミドです。「セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド」のような長いカタカナ成分は、疑似セラミドの可能性が高いです。本物のほうが効きは確実ですが、疑似セラミドも悪いわけではありません。手軽に試したいときは疑似セラミド製品から、本格的にケアしたいときは本物のセラミド配合品から選ぶのがおすすめです。
Q. 化粧水を塗るとしみるのですが、どうすればいいですか?
A. 敏感肌さんは水溶性の成分にしみやすい傾向があります。化粧水を一旦やめて、美容液やセラミド入りのバーム、オールインワン製品に切り替えるのが対処法です。サリーも寒暖差で肌が荒れた時期は、化粧水を控えてクリーム重視に切り替えています。改善しない場合は皮膚科で相談を。
Q. 男性も保湿が必要ですか?
A. 必要です。男性の肌は女性より角質層が厚く、皮脂量が2倍以上ですが、水分量は女性の半分以下しかありません。「男性は脂っぽいから保湿不要」というイメージは間違いで、むしろ水分補給が必要なケースが多いのです。シンプルな化粧水+オールインワンから始めるのがおすすめです。
Q. スキンケアの座学レッスンを受けたいです。
A. はい、オンラインのスキンケアレッスンで対応しています。化粧品成分・保湿のしくみ・肌悩み別のケア方法まで、スライド資料を使ってマンツーマンで座学から学べます。「ノートが埋まる」と言ってくださるお客様もいらっしゃいます。詳しくは美美サービスのページをご覧ください。
保湿三大因子(15)

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